MONSTERの系譜

M600シリーズ -since 1994-

モンスター600

900の系譜で

「MONSTERが大ヒットしてDUCATIを救った」

と言ったけど、その中でも一番貢献したのは実は900ではなくジュニアモンスターまたはベイビーモンスターの愛称で親しまれたこのM600だったりします。

ただでさえお買い得だった900の更なるお買い得版として一年後に登場した三男坊。足つきの良さも相まって老若男女問わず人気が出て非常に息の長いモデルとなりました。

 

モデルチェンジの流れは基本的に兄弟車とほぼ同じで、02年にはインジェクション採用と排気量も618ccアップで通称M620I.E.に。

モンスター620

馬力が77馬力にまでアップされ非常に人気が出たモデル。

 

そして一般的に第一世代最後といわれるEURO3(規制)対応の06年発売M695。

モンスター695

細部の不具合潰しに加えエンジンの排気量が695ccにまでアップされたんですが、先代よりも更にショートストローク化された事でスポーツ性が向上。

何故かこの三男坊だけはS2R化(片側2本出しマフラーなど)されなかったため台数はそれほど出なかった。なんでしなかったんだろうね。

696イラスト

ちなみにイタリアでは白バイとしても活躍していました。さすが母国。

 

少し話が反れますが先代の600/620そして今紹介した695をベースに作られたのが95年から発売されたMONSTER400です。

モンスター400

~96年までの前期型(キャブ)と00~08年の後期型(インジェクション)となってます。排気量を見てもらえれば分かる通り400SSと共に日本やフィリピンといったアジア向けに用意された普通二輪で乗れるMONSTER。

それまでもドゥカティは400F3や400SSといったバイクも出すには出してたけど本土イタリア以上にスパルタンなイメージが出来上がっていた国内においては

「こんなのドゥカティじゃない」

なんて言われてた。当然ながらこれはMONSTER400でも。でもこれMONSTERに限っていうと話が変わってきますよね。

900も母国イタリアをはじめとした欧州でも最初は

「こんなのドゥカティじゃない」

なんて言われたわけですから。

MONSTER400

残念ながら4メーカーのお膝元ということもありイタリアのように大ヒットとはならなかった。

でもMonster900誕生の経緯で話した通りMONSTER最大の武器であり最大の功績はドゥカティの敷居を下げた事。端的に表すなら"日常で楽しめるイタリア車"というのがMONSTER。

そう考えた時、400は確かに6xxのスケールダウンモデルで決して速いとは言えなかったけど、日本の道路事情を考えたら最も日本に合ったMONSTERはこの400だったのかもしれないね。

ハンドリングは他のモンスター同様にスポーティなわけだし。その代わりネイキッドにあるまじき切れ角の無さだけどね。

モンスター(特に古いタイプ)はハンドルの切れ角もそうだけど形状も凄く独特で初めて乗ったら絶対に

「何か違う・・・」

と思うハズ。

 

話を戻しましょう・・・戻しましょうと言っても三男坊としては最後のモデルになる08年に出たM696。

モンスター696

新世代のジュニアモンスターとして見た目が大きく代わりました。スリッパークラッチ(APTC)の採用やエンジンの腰上(ヘッドやシリンダー周り)の改良で80馬力にアップ。

新生モンスターの中でもM696は一番最初に出た事もあって色んな物議を醸しました。異型ヘッドライトなんかもそうだけど一番は象徴でもあったトレリスフレームが大きく変わったこと。

696イラスト

先代がシートまで綺麗に繋がっていたのに対しこの696(というかここからのMONSTER)は前半はトレリスフレームだけど後ろ半分はアルミダイキャストというハイブリッドに。要するにトレリスフレームアピールが少し弱くなりました。

新生モンスター

「DUCATIといえば綺麗なトレリスフレーム」

って考えのドゥカティスタは多いしMONSTERは長いことデザインを変えずに来てたわけだからそう思うのも無理ないけどね。まあしかしこれはスーパーバイクからのフィードバックで作られたハイブリッドフレームなので優れているのは疑いようもない事実ですし、市場でも受け入れられたみたいです。

 

厳密にいうと三男坊にはもう一つ659というモデルがありました。日本には入ってきてないけどね。

モンスター659

これは659ccに落とされた696みたいなバイクで主にオーストラリアで2013年まで発売されていました。

なんで659なのかというとオーストラリアでは免許取得後の一年は660ccを超えるバイクに乗れないからです。だからわざわざ用意したというわけ。

オーストラリアは日欧米に比べそれほど大きな市場ではないんですが、それにも関わらず用意したのはやっぱりドゥカティにとって空冷MONSTERというのは売れ筋であり、広告塔であり、エントリーモデルとしてライダーに最も歩み寄ったバイクであるという事の証でしょう。

まして6xxシリーズはコストパフォーマンスや足付きの良い優れた末っ子だったからね。

エンジン:空冷4サイクルSOHC二気筒
排気量:583[696]cc
最高出力:52[80]ps/9000rpm
最大トルク:4.9[7.0]kg-m/7750rpm
車両重量:174[161]kg(乾)
※スペックはM600 []内はM696

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系譜図

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